投資の場合、3つの選択肢があります。
①代償を支払い、ボラティリティや混乱を受け入れる
②利回りは少ないが、安定した投資資産を探す
③リターンは得てもそれに伴うボラティリティは避けようとする
さて、皆さんはどれを選びますか?ほとんどの人は③を選ぼうとしますが、これを選んだ人は詐欺に遭う可能性が高いと思います。代償を支払わなくてもいい投資は存在しません。投資で儲けている人をみると、楽をして儲けているように見えますが、リスクを取っているからこそのリターンであることをつい忘れがちです。これは実際に投資をしたことがないと分からないことかもしれませんね。
さて、日本のバブルが弾けて30年以上経ちますが、バブルはどのようにして起きるのでしょう。一言でいうと、”投資の時間軸が短くなった”からです。
ある投資対象に短期的な勢いで資金が集まり、それがさらに短期的な視点で投資する人が大勢参加することでさらに勢いが増して作られます。つまり、投資資産の評価が上がったために起こるわけではなく、短期トレーダーが増え、投資の時間軸が短くなったことの表れなのです。自分がどれくらいの時間軸で投資をしているのかを常に意識し、短期トレーダーのような別のゲームをしている人の言動に惑わされないようにしないと、我々長期投資家も巻き込まれてしまいます。投資で結果を出す最大の秘訣は時間軸を長くすることです。
著者の基本的考えは「世界が長期的に経済成長を遂げることを楽観視し、インデックスファンドを中心に投資をするパッシブな投資家であり、今後30年間、経済成長による恩恵が自分の投資先にもたらされると確信している」だそうですが、私も全くの同感であり、そのような運用をしているつもりです。ただし、ここでいう”楽観”は「全てがうまくいく」ということではなく、「途中で挫折することはあっても、長期的に見れば良い結果が得られる確率が高いと信じること」であり、実際に株価が何度も調整に入ることはありますし、そこは信じて必要以上に不安にならないことが重要だと思います。
ちなみに、2019年までの10年間、米国アクティブ型投資信託の85%はインデックスに負けているそうで、基本はインデックスで運用し一部をアクティブで運用するコア・サテライト戦略がベターかなと私は考えます。誰にとっても正しい選択は存在しないので、自分で勉強し納得した上で投資をするようにしましょう。