ロレックスマラソン⁉︎

資産運用

ロレックスマラソンという言葉をご存知でしょうか?ここ数年、「デイトナ」を代表とするロレックスの時計が中古市場で高騰し、極端な話、正規店で新品を購入してそのまま中古店に引き取ってもらうだけで儲けが出るという状態が続いているのです。私自身、去年の夏にそういった状況を何かで知り、興味が湧いて本や雑誌でロレックスの写真を見ていましたが、だんだんと純粋に欲しくなり、ついには正規店に足を運ぶことになりました。

そもそもなぜここまで高騰したのかというと、原因はリーマンショックにまで遡ります。ご存じの通り、リーマンショックにより株や不動産は軒並み下がりましたが、ロレックスもご多分に漏れず値下がりし、デイトナでさえ定価以下で買える状態が1〜2年続きました。そんな中、中国がいち早く経済を回復させ、高級時計、特にロレックス需要が拡大し、19年頃から品薄が続きました。さらにコロナ禍で供給が減少したことに加え、各国が金融緩和をすることにより金余りが生じ、株高と同じように金や時計などの現物も高騰することとなります。

ロレックスの人気モデルは「デイトナ」「サブマリーナー」「GMTマスターⅡ」「エクスプローラ」といったところですが、私は一番シンプルな「オイスターパーペチュアル」か「デイトジャスト」が好みで、人気どころではなかったことから、すぐに買えると思っていたのですが、全ての機種で品薄ということで1回目の訪問はあっさり撃沈しました。正直、担当の若い男性店員も仏頂面でアットホーム感もなく、そもそも売る気がなさそうな印象でした。

数日後に2回目の訪問、今度は若い女性店員。当然買えなかったですが、前回よりは少し世間話をすることができ、名刺をもらい名前も聞かれました。この時、自分の名刺を持っていけば良かったなとちょっと後悔。3回目は年配のおじさんで全く会話が弾まず、あっさり撃沈。

転機は4回目の訪問。別の若い女性店員でとても話しやすく、私の仕事に興味も持ってもらい最後は名刺を渡すことができました。次の訪問予定があれば指名してくれても構わないと言って頂き、内心、次回は脈アリかと予感しました。5回目の訪問で前回の店員を指名させて頂き、まずは世間話から。その後商談に移り、「在庫を確認してきます」のいつものフレーズ。そしてついに「デイトジャスト」が出てきました。同じ機種でも色や文字盤の違いがありますが、ある程度自分の好みを伝えておいたので、すぐに購入を決定し、憧れのロレックス時計を手に入れることができました。

他のネット情報では、「家族連れがいい」「アップルウオッチはダメ」「服装はあまり関係がない」とか色々な憶測がなされていますが、本当のところはよく分かりません。ただ、ロレックス側は転売ヤーを恐れ、売る相手を選んでいる印象を受けました。ですので、一見さんは基本お断りしているのかもしれません。勝因としては、あまり人気どころのモデルではなかったのと、雑談や名刺を通してまっとうな仕事をしているという印象を与えることができたことでしょうか。

ちなみに、9月に購入したのですが、その9月から料金が改定され、デイトジャストも大台を超えてしまいました。毎年のように料金が改定され(2023年は2回)、今年の1月にもさらに全体平均で10%ほど上昇。今年の秋もまた値上げがありそうです。資産価値が上がるのは嬉しいですが、買う側からすれば正直キツイですよね。