幸福を考える

幸福学

誰しも幸福になりたいと思っているはずですが、普遍的なルールというものが果たしてあるのでしょうか。10年ぐらい前の本ですが、『「幸せ」について知っておきたい5つのこと』から何かヒントがあればと思って読んでみました。

「人生満足尺度」なるアンケートがあります。

①ほとんどの面で私の人生は理想に近い

②私の人生はとても素晴らしい状態だ

③自分の人生について満足している

④これまでの自分の人生に求める大切なものを得てきた

⑤もう一度人生をやり直せるとしても、ほとんど何も変えないだろう

以上の5つの質問に対して、以下の点数を付け合計します。

●全く当てはまらない 1点  ●ほとんど当てはまらない 2点  ●あまり当てはまらない 3点  ●どちらとも言えない 4点  ●少し当てはまる 5点  ●だいたい当てはまる 6点  ●非常に当てはまる 7点

30点以上の人は非常に人生の満足度が高く、全ての面でうまくいっている。25〜29点ではだいたいにおいて人生が順調。20〜24点は平均的な人生満足度。日本人は平均的に低く出るようですが、皆さんは何点ぐらいでしたか?

幸せな人に共通することの1つに「他人との結びつき」があるようです。これは、必ずしも誰かと一緒に暮らさなければならないということではなく、カフェで店員と話すだけでも幸福度が上がる効果があるとのこと。一人暮らしの方でも実践できますね。

人生に仕事は付きものですが、仕事に対する意識は大きく3つに分かれるようです。

①「ジョブ」:仕事は単なる労働であり、働く理由は「報酬」

②「キャリア」:働く動機は「経歴」や「向上している」という実感。より大きな力や地位、大きなプロジェクトを求めて、もっといい何かへの踏み台とみなす

③「コーリング」:ここに属する人たちにとって仕事は「天職」。「社会の役に立っている」「自分の仕事には深い意味がある」という実感

皆さんはどれが当てはまりますか。仮に「ジョブ」であっても、安心して下さい。仕事に対する意義づけを変えたり、仕事の質や範囲、方法に工夫を加えたりすることにより、それまで何となく行なってきた自分の仕事の価値を上げ、やりがいを持つことも可能なのです。この意識変更のことを「ジョブ・クラフティング」というそうです。また、仕事に「地位」「名声」「金」「権力」を結びつけると、仕事から得られる幸福感が薄れると言われています。「純粋に仕事自体を楽しむ」、「人の役に立っている」そういった仕事が幸せを呼び込みそうですね。

また、「モノ」を買うよりも「経験」を買う方が幸福を感じるというのはよく言われることです。モノはもらった時がピークで、すぐに幸福感は薄れ忘れ去られます。子供たちには一緒に旅行に行くとか、何かしらの経験をさせる方が一生の宝物になりそうですね。